2013年12月28日土曜日

<中国に住む日本人たちの実態>:逃げるか、とどまるか? それが問題だ!

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●24日、新華網は「中国の日本人分布地図」と題した記事を掲載した。在中国日本大使館が提供したデータによると、13年10月時点で在留する日本人は1949年以降で最高を記録。写真は11月23日、北京日本人学校の体育館で行われた将棋大会。


レコードチャイナ 配信日時:2013年12月28日 12時37分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81068&type=0

<靖国参拝の影に生きる、中国に住む日本人たちの実態:4-1>
日本人は中国から「逃げていない」

 2013年12月27日、安倍首相の靖国参拝に対し中国では批判の声が相次いでいる。
 日本政府は、中国側に在留邦人・企業などの安全確保に万全を期すよう要請するなど、日中関係はさらに緊張度を増している。
 冷え込みが深刻化するなか、「中国に住む日本人の実態を垣間見る」との思いから4回にわたり紹介する。

 24日、新華網は「中国の日本人分布地図」と題した記事を掲載した。
 在中国日本大使館が提供したデータによると、2012年10~13年10月時点で、3カ月以上の長期滞在者と永住者を合わせた中国(台湾を除く)に在留する日本人は15万300人となり、1949年以降で最高を記録した。
 海外在留日本人の総数は124万9500人。
 国別では米国が41万900人でトップ。
 中国がそれに続く。

 在留日本人の数はここ数年落ち込みを見せていない。
 2008年に前年比1977人減った程度だ。
 外務省の統計から都市別の在留邦人数を見ると、
①. 首位は米ロサンゼルスで7万1400人。
②. 上海が2位で5万7400人。
③. 以下、米ニューヨーク5万3300人、
④. タイ・バンコク3万9900人、
⑤. 英ロンドン3万8300人
と続く。
 上位50位までに中国の10都市がランクインしている。
 内訳は、上海・北京のほか、
 蘇州(18位、1万700人)、
 台北(26位、8028人)、
 広州(28位、7010人)、
 深セン(33位、5164人)、
 大連(34位、4905人)、
 天津(42位、3157人)、
 東莞(45位、3029人)
となっている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年12月29日 7時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81069&type=0

<靖国参拝の影に生きる、中国に住む日本人たちの実態:4-2>
日本人の生活圏に進出する中国人富裕層


●27日、北京市の日本人の居住エリアには明らかな特徴がある。日本大使館周辺には日系企業や日本食レストランが数多くある。日本人向けマンションもこの地域に集中している。写真は上海古北エリアの高級住宅地。

 24日、新華網は「中国の日本人分布地図」と題した記事を掲載した。
 それによると、北京市の日本人の居住エリアには明らかな特徴がある。
 日本大使館周辺には日系企業や日本食レストランが数多くある。
 日本人向けマンションもこの地域に集中している。

 この地域には「日本焼肉」「東京料理」などの看板が立ち並び、ランドマーク的な施設もそびえ立っている。

 「二十一世紀飯店」と略される中日青年交流中心二十一世紀飯店は、1984年に当時の中曽根康弘首相と中国共産党の胡耀邦(ホー・ヤオバン)総書記との間で建設が決まり、両国が協力して施工した国際文化交流施設で、敷地面積は5万5000平方メートルもある。

 北京で最も有名な「日本建築」といえば長富宮(ホテルニューオータニ)。
 北京市旅遊集団と日本のC.C.I株式会社の共同出資により83年に建てられた。
 中国の万里の長城の「長」と日本の富士山の「富」から命名され、両国の友好関係の象徴となっている。

 一方、上海市の日本人居住エリアは北京市以上に「歴史」がある。
 市の西南に位置する虹橋・古北エリアに日本人が住み始めてから100年近くたつ。
 ある日本人は中国メディアに対し
 「世界各都市に日本人居住エリアがあるが、日本人が独自のスタイルを貫けるのは上海だけだ」
と話している。
 中国語を話せなくても快適に暮らせるということだ。

 しかしながら、こうした日本人にとって「快適な」居住エリアに変化が起き始めている。
 中国人富裕層を狙った商業施設やマンションが増えているのだ。
 かつて日本人が暮らすことで「ハイクラス」だったエリアが上海市全体の地価高騰により最高級とはいえなくなってきている。
 日本食レストランが数多い和平広場に店舗を構える日本人オーナーは
 「周辺エリアの家賃が高すぎて、引っ越し先が見つからない」
と話す。


レコードチャイナ 配信日時:2013年12月30日 0時46分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81070&type=0

<靖国参拝の影に生きる、中国に住む日本人たちの実態:4-3>
中核都市で増える日本人エリア

  24日、新華網は「中国の日本人分布地図」と題した記事を掲載した。
 それによると、北京市や上海市以外の中核都市にも日本人エリアができつつある。
 日本大使館関係者は
 「蘇州市など日本企業の誘致に成功している都市には日系の企業や工場が多い」
と説明する。

 中国社会科学院日本研究所の中日関係研究センター事務長と外交研究室助手研究員を兼務する張勇則(ジャン・ヨンザー)氏は、
 「江蘇省蘇州市は上海市に近く、日用品や食品がいつでも手に入る。
 生活の便も良く、現地の政策も比較的柔軟だ。
 上海市など大都市暮らしの圧迫感から逃れたい人に適している」
と分析する。

 張氏は、蘇州市などの地方中核都市に日本人エリアができつつあることについて、
 「こうした都市には、エレクトロニクス産業など日本の得意分野の工業開発区があるからだ」
とした上で、日本国内での競争力が低下している企業でも中国市場では可能性があること、そして外資企業に対する優遇政策が取られていることなどを指摘した。


レコードチャイナ 配信日時:2013年12月31日 5時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81073&type=0

<靖国参拝の影に生きる、中国に住む日本人たちの実態:最終回>
中国の「未成熟さ」は日本企業のチャンス


●27日、海外在留日本人の職業別にみると、最多が「民間企業関係者とその家族」(商社、銀行、証券、保険、製造業、運輸、建設、不動産ほか)で全体の54%を占めている。写真は2013年4月18日、北京で開催された日本人会定時総会。

 24日、新華網は「中国の日本人分布地図」と題した記事を掲載した。
 それによると、
 海外在留日本人の職業は、最多が「民間企業関係者とその家族」(商社、銀行、証券、保険、製造業、運輸、建設、不動産ほか)で全体の54%
を占めている。
 それに続くのが「留学生・研究者・教師とその家族」で22%だ。

 中国本土で見ると、
①. 「民間企業関係者とその家族」が11万7200人、
②. 「留学生・研究者・教師とその家族」は1万1800人、
③. 「自由業及び専門的職業関係者とその家族」(僧侶、文芸家、建築家、服装、デザイン関係者、理容師、美容師など)が約4000人。
④. 「政府関係機関職員とその家族」が1408人
⑤. 「報道関係者とその家族」(新聞、雑誌、放送、通信社等の特派員など)が約320人、
となっている。

 中国社会科学院日本研究所の中日関係研究センター事務長と外交研究室助手研究員を兼務する張勇則(ジャン・ヨンザー)氏は、
 「社会発展のレベルで言えば、日本は成熟した工業国であり、省エネや環境保護、エネルギーなどの分野で優秀な技術スタッフを多く抱えている」
と指摘。
 一方中国については「補講を受けている段階だ」とした上で、
 「日本企業が中国市場に進出する機会を提供している」
と述べた。
 張氏はまた、2006年ごろから中国企業の間で高い技術を持った日本人技術者や退職者を高待遇で招く動きが見られるようになっているとも指摘した。


レコードチャイナ 配信日時:2014年2月26日 11時33分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=83998&type=0

中国に住む日本人、
「絶えず不安を抱えている」=領土問題が影響―タイ紙

 2014年2月24日、タイ紙ネーション(電子版)によると、中国で生活する日本人やフィリピン人は、不測の事態を恐れ外出時は母国語をなるべく話さないなど絶えず不安を抱いている。
 25日付で環球時報が伝えた。

 日本とフィリピンはともに中国と領土問題を抱えており、近年中国との関係が悪化している。
 中国に住むフィリピン人の中には、見知らぬ中国人には自分の国籍を明かさないと話す人もいる。
 中国人に何かをされたというわけではないが、日本人やフィリピン人の中には中国人に自分の国籍を知られると罵倒されたり、不測の事態が発生したりするのではと恐れる人もいるという。

 一方で、
 「中国メディアで反日の報道があるが、私の中国の友人は今まで通りに接してくれている。
 彼らは国と個人の立場を分けて考えることができる」
と語る日本人もいる。







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